こころをこめて歌う(!?)
「心を込めて歌う」
とても良いことのように感じます。
そのような歌を聴きたいですし
歌いたいでしょう。
しかし
歌い手のあなた、
要注意です!
心を込めたつもりでも、
結果として伝わっていないことがあります。
それが表現されなかったんですね。
分かりやすいダメな例としては、
感情の押し付け過ぎで聴衆が引く
悲しい歌を泣きながら
歌っている人をみて
心が動かされるとしたら、
それ相応の背景や過程が必要でしょう。
そこに至るまでの経緯を知っていたり、
歌い手の熱狂的なファンだったり、
そんな背景や
共感できるものがあって、
ようやく成立する「感動」ですね。
そこまでの関係性が無いのに、
泣きながら歌われても
正直、感情移入できないですよね。
2つ目の例としては、
見た目(顔の表情や向き、手の動きなど)に
感情が乗っていて
歌(声)に感情が乗っていない
これも陥りがちです。
プロの歌手の所作を真似して、
その気になってはみたものの、
如何せん声に反映されていない
という状態です。
※やってはいけないということでは
ありませんよ!
私はそういう歌い方の人を見ると、
「頑張ってるな〜」
と、ちょっと冷静に見てしまいます。。
少なくとも、音楽の中身には
共感も感動もしていない状態ですね。
では、どうすればいいか..?
極論を言えば、
『こころを込めて歌ったように感じる歌』
これを音として
発していれば良いのです。
極端に言えば、
たとえ歌い手のアタマの中が、
この後食べに行く焼き肉のことで
いっぱいだったとしても、
聴衆に伝わったものが
心を揺さぶる歌だったらそれは正解です。
あなたがどんなに気持ちを入れても、
何も感じさせることが出来なければ失敗です。
実際には、
人間はそんなに器用ではないので、
他のことを考えながら歌うことは、
難しいでしょう。
正解は、
心を込めて歌ったように
聞こえる歌い方を身に付けた上で、
いざ本番で、本当に心を込める
です。
このちょっとしたことを身につけられれば、
一段階上の歌へたどり着く近道に
なるでしょうし、
そもそもの歌への
アプローチの仕方も変わるでしょう。
これらのことを、あなた自身で客観的に
判断できる能力があれば良いのですが、
自分の歌を客観的に聞くのって難しいですよね。。
そういうときは、
周りにいる感性の鋭い人や
’聴き手のプロに頼ることをオススメします。