聞き取りやすい音で「伝わる音」に
さて、ここまでは
「映像」と「音声」の
それぞれの効果や使いどころに
ついてお話してきましたが
ここからは、
「映像」と「音声」、
どちらのコンテンツにも共通した
”音そのもの”についてお話します。
「映像」であっても、
そこで誰かが話しているのであれば、
音声の聞き取りやすさは
重要になってきますね。
そもそも聞き取りやすさとは?
「視覚」で言うところの
フォントや文字の色、
バックの装飾にあたる部分ですね。
どちらが見やすい(=聞きやすい)?
同じように、音にもその音質の種類で、
違うイメージを感じさせることが
できるのです。
ひとつ、分かりやすいところでいうと
声の”距離感”です。
以下の2つの音声を
聴き比べてみてください。
(話の内容は無視してくださいね!)
※左端のオレンジの三角形を
クリックしてください。
(再生までに時間がかかる場合があります)
[サンプル音声1]
[サンプル音声2]
音声1のほうが、
近くで話しているように感じると思います。
ヘッドホンやイヤホンで聞くと
その違いがさらによくわかります。
どちらが良いということではなく
適材適所で使い分けます。
話の内容
話の重さ(重厚さ、真剣さ)
話す人のキャラクター
話す人の声質
これらから判断し、
適度な距離感というものを考えていきます。
(ちなみにサンプル音声は
違いをわかりやすくするため
大袈裟に作ってあります^^)
実は「聴覚」のほうが「視覚」より
感情に直接訴えかけることが
できるんです。
細かい説明はここでは省きますが、
これには、良い面も悪い面もあるので
使い方を間違えると大変なことになります。
例えば、
ポップな明るい話を、
近い距離間でされると、
うっとおしく感じることがあります。
逆に、真剣な話を、
遠い距離からされると、
やや緊張感の欠けたものになってしまいます。
もちろん話そのものが重要なので、
話の内容がくつがえされるようなことは
ないのですが、ちょっとした工夫で、
その話の信憑性の後押しをすることができます。
そして、
よく見受けられる”間違った音”があります。
それはこんな音です。
[サンプル音声3]
どうでしょうか?
2人で話しているのにもかかわらず、
その二人の距離が違います。
音量も違いますね。。
こうなると、
聞きづらいのを通り越して、
聞いてくれない可能性が高くなります。
感情に訴えかける以前の問題です。
ただただ聞きづらいのです。
聞く人は、ボリュームから
手が離せないかもしれませんし、
イヤホンやヘッドホンで聞いている人は、
突然の音量の変化で耳を傷めてしまうかもしれません。
あなたのファンなってもらうはずが
あなたのことを嫌いになってしまうかもしれません。
聞き手の邪魔をするノイズ
録音や録画をしたことがある人は
経験しているかもしれないのですが、
ノイズが入ってしまうこともありますよね。
これは主役である音声を邪魔する
脇役(=悪)ですね。
機械的な「ジー」とか「サー」という
ノイズもありますし、
周りの人の話し声なんかもノイズです。
これらは集中力を削ぐものです。
[サンプル音声4]
[サンプル音声5]
聞きづらいですね。。
我々のようなプロの音響として
仕事をしている人は、
ノイズだけを除去することもできるのですが、
一般的には難しいです。。
無いに越したことはありませんが、、、
もし、あなたのファンに聞かせているのならば
多少のノイズや聞きづらさは我慢してくれます。
ノイズや聞きづらさ以上に
あなたの話に興味を持ってくれて
いますので、大丈夫です。
これが、まだ信頼を構築している途中の
見込み客向けのコンテンツだとしたら、、、
考えた直したほうが良いですね。
お化粧としてのBGMとSE(効果音)
音声コンテンツにBGMやSEを入れると
少しブランディングを
することができます。
BGMの効果
会話の印象や、
あなた自身の印象を変えることができるのです。
例えば、
[サンプル音声6]
[サンプル音声7]
会話の内容は同じですが、
印象は変わりますね。
(例が極端でしたでしょうか笑)
これは、前に述べた
脳科学における「視覚」と「聴覚」の
関係に近いのですが、
主役が「会話」で
脇役が「BGM」になります。
その脇役の影響を無意識に受けて
主役の印象が変わってしまうのです。
BGMは諸刃の剣です。
使い方を間違えるとマイナスにもなります。
自分がどんな印象を持たれたいのか?
聞き手をどんな気持ちにさせたいのか?
ここでお話しできるほど簡単ではないのですが、、、
効果的に使えると強い武器になります。
また、BGMについては、
聞き手にもう一つの効果を
与えることができます。
それは、
習慣化です。
定期的に配信する
シリーズものの音声などは、
同じBGMを使用することで、
聞き手の脳の”スイッチ”が入ります。
あなたの音声を聞くモード
になるんですね。
特に、出だし部分を
印象的な音楽で統一しておくと
効果的です。
こんな感じです。
「また今週も始まったぞ!」
と思うわけです。
テレビと同じですね。
SE(サウンドエフェクト:効果音)について
SEについては、
音声コンテンツの場合はあまり使いません。
使うとしたら、、、
話題が変わる時にタイトルを入れて
このようなSEを入れたり、
短い音楽を入れたり、
という感じにします。
ただし、
入れすぎには注意です。
なぜなら、
聞き手が話に集中して、
色々と考え始めてくれているのを
邪魔をしてしまう
可能性もあるからです。
話のテーマや構成に応じて
使い分ける必要がありますね。
効果音は、どちらかというと、
動画の時に威力を発揮します。
視覚と聴覚を使っているので、
効果音で、ほんの少し、
“意識(五感)のバランス”を
変えてあげるのです。
そうすることで、
重要項目を目立たせるのです。
テレビなどでも
重要な言葉をテロップ(字幕)で
補完したりすることを
よく見かけると思います。
その時に、タイミングよく
効果音を入れると、
強調されて、いい感じになります。
ただこれも、
SEの音量や、
声とのバランスや相性を考えないと、
“邪魔もの”
になる可能性が高いので要注意です。
テレビ番組などには、
ふんだんに盛り込まれていますので、
どのようなバランスで作られているか、
意識して聞いてみると、
“邪魔にならない良いバランス”
が分かりますよ。
動画や音声を収録する前に
話の内容や、話し方について、
十分考えたかもしれませんが、
それと同じぐらい「音」が
聞き取りやすいかどうかということも
気にしてください。
そして、
「音」であなたのイメージが
変わる可能性があるということを
ぜひ知っておいてください!
ノイズの有無、
声の距離感、
二人の声のバランス
BGMの有無
などなど、、、
細かいことかもしれませんが、
内容が伝わるかどうか
あなたをどう印象付けられるか
これらに大きく関わってくるところなのです。
次のページでは
一般的な家庭のPC環境でできる
録音方法と、編集ソフトについて
ご紹介します。
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