感情を込めて歌いたいときの間違ったやり方
感情を込めて歌い、
表現力をUPしたい!
そんな悩みは、
歌い手さんなら
誰しもが思うことでは無いでしょうか?
この悩みへのアンサーとして、
よく見かける”間違い”を紹介します。
決して取り入れないでくださいね!
1.人生経験を重ねる
豊富な人生経験を重ねることで、
あなたの感情が豊かになります。
恋愛や人間関係、たくさんの経験が、
感情を豊かにします。
その経験を歌に活かしてください。
2.音楽以外の芸術作品に感動する
絵画や美術品、演劇や映画など、
音楽以外の作品にもたくさん触れ、
たくさん感動し、感性を磨いてください。
3.具体的に人をイメージする
元気、悲しみ、怒り、楽しみ…など、
誰かがその感情を抱いているところを
イメージして歌うことで
感情移入しやすくなります。
アーティストのレコーディングの現場で、
ラブソングを歌う時に
恋人の写真を見ながら歌う、
という人もいます。
楽曲に合わせて誰かをイメージしてください。
***************
これらは実際にある
ボイストレーニングの学校で
教えている内容です。
……これで上手くなりますかね…?
色々とツッコンでいきます。
まず、
1.人生経験を重ねる
これについては論外ですね(笑)
「歳をとらないと、歌は上手くなれません!」
と言っているようなものです。
もちろん人生経験が豊富なら
様々な感情を経験できますので、
何か活かせるものはあるとは思います。
でも、
「今すぐにでも、少しでもいいから
表現力を磨きたい」
と思っていると人には
何の効果もありません。
これは完全に教えることを
放棄していますね。
2.音楽以外の芸術作品に感動する
これも、1.と同じ理由で、
歌については何も教えていませんね。。
芸術に触れることで
人間的な内面を磨くことも
大切なことですが、
その磨き上げた内面を、
表に発する技術がなければ
何の意味もありません。
3.具体的に人をイメージする
『アーティストのレコーディングの現場で、
ラブソングを歌う時に
恋人の写真を見ながら歌う
という人もいます』
これ、、、
どこでやってるんですかね(笑)
私も20年以上レコーディングの
現場にいますが、
そんな話は聞いたことないです。
周りのエンジニアにも聞きましたが
誰も知りません(笑われましたよ。。)
もちろん断言は出来ませんが、、、
多分無いと思います。。
その昔、悲しいラブソングを
思いっきり感情移入して歌って、
こちらサイド(プロデューサー、
ディレクター、エンジニア、etc)を
どっちらけさせた人はいました(笑)
その人は歌い終わって
泣いていたのですが、、、
「お前が感情移入するんじゃ無くて
聞いてくださる方に、
感情移入していただけるよう
歌うんだろ!!」
と、本気の説教をしたことがあります。
いつも言っていますが、
“あなた個人の感情は最後に入れてください”
つまり、
感情を込めて歌ったように聞こえる歌
を、技術で作り上げてから、
最後に個人的な想いを
その作り上げた感情表現が壊れないように
乗せて欲しいんです。
順番が逆なんですね。。
感情表現は技術で身につきます。
それは間違いありません。
あえて極論を言えば、
「歌うのかったるいな~」
と思いながらでも
聴き手の心を揺さぶる歌は歌えるのです!
(そんな人いませんけどね(笑))
この、精神論的な、
具体的でない教え方は、
歌い手のあなたには
マイナスでしかないです。
上記のやり方で上手くいく人は
いわゆる『天才型』『天然型』の人です。
もし、あなたがこれらに
当てはまらないのなら
一度、こちらまで、
相談だけでもしてみてください! お問い合わせはコチラ