歌の音程の直し

質問をいただきました。

「CDなんかで音程を直すのは
当たり前なんですか?」

 
答えは、、

 
「よくやります。。」

 
です。

 
正直、

音程を直す作業は好きではありませんし、

音程を直す目的で音程を直すのは
好きではありません。

 
ちょっと意味がわからないですね^^;

 
では目的は何なのか?

 
それは

歌を上手く聞こえさせるため

です。

 
それでしかないんです。

 
この違いがプロとしての
仕事の違いと言っていいかも
しれないですね。

 
音程を直すのは
ピッチ補正ソフトを使用すれば
誰でもできます。

でも、

音程を直しても
うまい歌にはならないのです。

逆に、

歌の表情を消していき、
歌の魅力をそぎ落とす可能性すら
あります。

 
音程が合っていても
下手な歌は存在しますし、

音程が合っていなくても
うまい歌は
世の中に溢れています。

 
音程は、
歌のうまさを決める要素のひとつに
過ぎないのです。

 
音程で計れない部分に
歌の魅力は出るんですよ。

 
とは言え、

音程は合っていた方がいい。。

 
この矛盾をどう捉えるか、、?

ですね。

 
 
ちなみに

録音の現場で音程を
直すようになったのは、
今から20数年前だと思います。

その当時は、
一箇所直すのに5分、10分、
掛かってしまったので、

どうしても直したいところ
だけでしたね。

頻繁に直すようになったのは、
宇多田ヒカルのブレイクの
後ぐらいからですね。

我々の業界で、
機材の革命が起きたのです。

 
それ以前の歌に
魅力が無かったなんでことは
無いですよね。

ということは、

しっかり歌えていれば、
音程の直しなんて
しなくていいはずなんです。

 
魅力ある歌にするためでしたら、
いくらでも手を尽くしますが、

歌い手の実力あっての
我々の作業ですから。

 
あんまり頼らないでください(笑)

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