早十昊平のボーカルコーチング_047

今日取り上げる曲は

中島美嘉さんの

『初恋』

です。

今日は、曲を聞きながら
読み進めていってください。

(イントロが長いので、
歌の手前から再生されます)
 
 

 

“癒し声”ですね。

うっとりします。

 
ところで

「ハスキーボイス」って
褒め言葉でしたっけ?

中島美嘉はハスキーボイスの
部類に入るのでしょうか?

よく分かりませんが、
私にとってこの声が

“聞き心地の良い声”

であることは間違いありません。

 
定義が曖昧な言葉って
いくつかありますね。

 
「裏声」もそうですね。

 
ヘッドボイスを「ウラ」という人も入れば、
ファルッセットを「ウラ」という人もいます。

 
ググると、たくさんの記事が
両方の意味で書かれていますので、
ますます混乱すると思います。

 
なので、
ある種の方言だと思って下さい(笑)

 
もしくは「お雑煮」のような、
“お正月” ”餅” “汁物”
といった共通点もありつつ、
その土地その土地で中身が全く違うもの

ですね(笑)

 
 
 
中島美嘉の魅力は、
その声にありますね。

“癒し声”と勝手に名付けましたが、

 
音響的には

「非整数次倍音の多く含まれた声」

に分類されます。

 
 
「非整数次倍音」とは、
簡単に言うと、
倍音が複雑なタイプです。

 
その逆は「整数次倍音」といって、
倍音が明瞭なタイプです。

“癒し”は無いのですが、
神々しさや頼もしさ、
荘厳なイメージを抱く音と分類されてます。

私的には「ガッツのある声」ですね。

 
 

専門用語が多くてスミマセン…。

 
でも覚えなくて良いです。

 

歌い手さんに知っておいて
欲しいのはひとつだけです。

 
それは、

 
 
自分がどちらのタイプなのか?

 
 

そして

そのタイプの長所を利用して、
歌を上手く聴かせてしまおう!

と考えてほしいのです。

 

「非整数次倍音」の
“癒し”タイプの人は、

バラードで魅力を発揮しやすいです。
(宇多田ヒカル、八代亜紀、森進一、平原綾香)

 

「整数次倍音」の
“ガッツ”系の人は

アップテンポの曲で心をつかめます。
(B’z、郷ひろみ、浜崎あゆみ)

 

もちろん両方のタイプの曲を歌って良いんですよ!

 
B’zのバラード、
すばらしいですよね。

 

あくまでも、
自分の魅力を知っておいて欲しい、
ということです。

 

ちなみにですが、

両方のタイプを行ったり来たりする人もいますし、
どちらとも言えない人もいます(中間ぐらい)

 
よく見かけるのは

低音が「非整数」
高音が「整数」

のようなタイプでしょうか?
(美空ひばり、吉田美和、桜井和寿)

 

使い分けられたら最強ですね!

 
 

自分がどのタイプなのか知りたい方は、

私のような
音響に携わっている人に
歌を聞いてもらうのが手っ取り早いですよ。

「倍音分析」してくれます。

 
 
ではまた!

 

このブログは、録音エンジニアで音響家の早十昊平が、人様の歌に好き勝手にケチをつける、、、じゃなかった、プロの歌録音の現場で日々行っているディレクションをもとに音楽を分析したものです。題材として取り上げている音楽やアーティストには敬意はありますが敵意はありません!むしろ好きです!!