限定することで、、、

昨日、

何かを作る人は、八方美人ではダメなんです。

という記事にも書きましたが、

何かを作る時、
ターゲットを広くすると、
結果として

誰にも”刺さらない”

ということはよくあります。

誰にでも好かれようとすると、
逆に、誰からも本当に
好きになってもらえない

という状況です。

 
最近の日本の音楽を
聴いていて思うのですが、、、

この誰にも刺さらない
というようなことが
よく見受けられます。

特に、

誰にでも当てはまるような
恋愛ソングを作る

これがホントに良くあります。。

 
そういう曲を録音しなければ
ならないことも多々あるのですが、

私は録音エンジニアですので、
歌詞には口出しできないんですね。。

 
正直、メロディもアレンジも良いし
歌っている人も魅力的なのに
歌詞が、、、

と思いつつ、録音しています。。

 
歌詞を書くときに、

万人に受けよう

その方が広く気に入られるハズ

という思いが強く、
結果として、
当たり障りの無い表現を
並べてしまうのでしょうか?

 
当たり障りのない表現や言葉は
聞いていてもスルーして
しまうことが多いのです。

 
例えば、

「海で」

よりも

「湘南の海で」

のほうが
“刺さる”のですが、
この違いは分かりますよね。

(例えばの話なので
文字数は無視してくださいね^^;)

「湘南」がおしゃれとか
そういうことではなくて、、

なんならオホーツク海でも良いんです。

ここで言いたいのは

限定してしまったほうが良い

ということです。

イメージが強くなります。

 
もちろん限定すると、
当てはまらない人が多くなります。

湘南の海での思い出

よりも

海での思い出

の方が、持っている人が多いのは
言うまでもありません。

「海」ならば、
日本中、世界中、
当てはまる人が多いですよね。

 
でも、誰にでも当てはまる「海」は、
それを聞いたときに、
なんとな~くイメージするだけで、

「海」が強く印象に残らず、
頭に入っていかないのです。

 
でも、
「湘南の海」のように限定すると、

たとえ湘南に行ったことがない人でも
勝手なイメージで「湘南」を
頭の中に描きます。

もしそれが、
初めて聞いた地名でも
自分の知っている海に、
何かをプラスしてイメージを抱きます。

漠然と「海」と言われるよりも
限定されたほうが、
イメージが強くなるんです。

 
例えば、「フランス」
と言われても
「フランス」に行ったことがなくても
なんとなくイメージできるでしょう。

その空気感、質感、のようなものは、
十人十色、千差万別ですが、、、

それでもイメージが湧きますよね。

聞いている人のイメージが
ホンモノである必要はありません。

大事なのはイメージさせて、
歌詞の世界に引き込むことです。

イメージをさせて、
脳を動かしてあげることで、
そのことに興味を持つのです。

 
恋愛ソングも、
誰にでも当てはまるように作るのではなく、

当事者にしかわからないような
そんなストーリーでいいのです。

より具体的でいいのです。

具体的であればあるほど、
聞いている人は、

頭の中で勝手にイメージして、
そこから自分に当てはまるところを探し出し
勝手に共感してくれます。

一つのラブソングから、
聞いている人の数だけの
ストーリーが展開されるのです。

 
 
この話、

すればするほど
逆じゃないかと思われるかも
しれないのですが、、、(^^;)

説明が下手ですね。。。

 
 
万人ウケをしようとすると、
それを受け取った人は

「私は違うな、、」
というような感情になりやすいのです。

 
人間は誰しも、

『自分はみんなと違う』

と思いたい部分と

『みんなと同じでありたい』

と思う感情を持ち合わせています。

前者が「スノッブ効果」

後者が「バンドワゴン効果」

と言います。

この両面を持ち合わせているということを
知っておいて欲しいのです。

 
長くなったので、
明日へ続きます^^