歌詞の意味を聞いちゃダメ!

ダメな(?)録音現場での
“あるある”ネタです。

歌詞ついて、

「コレどういう意味?」

って作詞家に聞いてしまうスタッフ…。
(ディレクターさんとかですね、、、)

まぁ、聞くこと全てが悪い

というわけじゃ無いんですが、、、

「それ聞いちゃうんですか?」

って感じです。

「(歌を聞いてみて)自分は
こう感じたんだけど…どうかな?」

ならば良いんですけどね。

『絵画の解説』は必要かどうか?

というのと同じ考え方ですね。

 

美術館の絵の横にある、

『この作品はこういう時代に
作者がこんなことを思って描きました』

みたいなやつです。

 

例えば、
解説を読んで、

その背景とか、成り立ちとかを
深く知りたいのなら
その解説は役に立つものですし、
あって良いかもしれませんが、

芸術というのは、
基本的には、

触れた人がどう感じたか

が全てですよね。

 

解説を聞いて(読んで)、
好きになるものでは
無いはずなのです。

(うんちくを語りたい人には
必須アイテムですけどね ^^;)

 

歌に話を戻しますと、、、

作詞家に作詞の意図や背景を聞いて、
それで歌詞の内容を理解する

という工程を辿るのが、
ちょっと違うのでは??と思うのです。

そんなことはせずに、
単純に歌を聞いて、
その詩が良いか悪いか、
判断してほしいんです。

歌詞(作詞)の出来を
見たいのであれば、

「どういう意味?」

とは聞かずに、

ただただ読めば良いのです。

それでダメならダメ、

良いなら良い

刺さらないなら刺さらない

歌ってみなけりゃ判断できないなら
歌って貰えば良い

と、思うのです。

そもそも歌い手は、お客さんに、

歌を聞かせて

どう感じさせたか

何かを頭に思い浮かばせたか

圧倒したか

それとも
何も感じさせられなかったのか、、、

そこが勝負のポイントのはずです。

いちいち歌詞の意味を説明してから
歌を聞かせるのではありませんよね?

 

もちろん、作詞に至るまでの背景とか、
そういうのを説明することもありますが、、

それは”売れてから”することですね。

売れた曲だから、
買った人、気に入った人は、
歌詞の深い意味とか、
それにまつわる裏話とかを
知りたくなるのです。

普通は、
その曲を好きになってもらう前に
曲についてアレコレ説明するチャンスはありません。

歌い手は本来、

歌で、メロディで、アレンジで、
そして歌詞で、

純粋に勝負するしかないのです!

「この曲は、あ~で、こ~で、、
その時にできました」

こんな話をされても、
ファンになってくれた人は喜びますが、
これから聴く人には関係の無い情報です。

というか、

「それを説明しないと、
“聞かせ”られないの?」

「説得力や心に残るものが何も無いの?」

という、マイナスの感情すら
抱く可能性があります。

(理由がうるさくて”冷める”感じですね)

歌い手のあなたも、
作詞をしているあなたも、

「説明すればわかってもらえる」

なんて考えたらダメですよ。

変な言い訳をせずに、
歌は”歌”で勝負しましょう!

ボーカル

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