リズム感とは..?
「リズム感とグルーヴ感って
別のものですか?」
という質問を
レッスン中にいただきました。
あくまでも私個人の見解ですが、
簡単に説明します。
リズム感には2つの軸があって、
ひとつが
「テンポ感」
もうひとつが
「グルーヴ感」
だと思っています。
その2つをひっくるめて
「リズム感」
と言うのだと思っています。
テンポ感というのは、
従わなければいけない速さに対して
合わせられるかどうか
です。
例えば、
カラオケが
テンポ「♩=120」
なのに
それ以外の速さで歌ったら、
オケとは合いませんよね。
正確に、その速さと
合わせる必要があります。
オケに対して
つい急かされたように早く歌ってしまう曲
スピードに付いていけなくて遅れがちになってしまう曲
があった場合に、
「あ、遅れてるな」「ちょっと早すぎた」
などと感じ取る能力と、
修正する能力、
そして、反復練習をして、
しっかりと合わせる能力
これらを身につけると
うまく歌えます。
さらに、
曲単位ではなく、
小節単位、拍単位で
考えられるようになると、
なお良いですね。
もう一方、
グルーヴ感というのは、
拍と拍の間の時間経過の過ごし方
です。
一拍をゆったりと過ごすのか、
すばやく”キレ”良く過ごすのか、
この捉え方です。
ちょっとわかりづらいですね。
近くに時計はありますか?
その秒針を見て、それに合わせて
「いち、に、さん」と
数えてください。
それを、
「い〜ち、に〜い、さ〜ん、し〜い」
と数えるか、
「いち、、に、、、さん、、、し、、、」
と数えるかの違いです。
どちらもテンポは「♩=60」で、
同じ速さですが、
感じ方が違いますよね。
これがグルーヴ感の違いの
”もと”になる考え方です。
この感じ方の組み合わせで、
グルーヴ感は出ます。
例えば
「い〜ち、に、、、さ〜ん、し、、、」
とすれば、
2拍目と4拍目がタイトになって、
“立って”きますよね。
どちらも4拍の時間の長さは
普通に数えた時と同じですが、
間の過ごし方が違うだけで、
別物になってくるんです。
それを演奏者全員(カラオケも含む)で
合わせると、
素晴らしい”ノリ”が表現できるんです。
一定の”うねり”が生まれる感じです。
さらに
「レイドバック」
と言って
いわゆる「溜め」のある
拍子の捉え方もあります。
2拍目と4拍目を
意図的に遅らせるんですね。
これは、
1拍目と3拍目を
意識的に”しっかりと溜めた過ぎた”
ことにより、
実際に2拍目と4拍目が遅れるんです。
ブラックミュージックのノリですね。
もちろんロックやポップスにも
取り入れられていることも
あります。
さらに言えば、
クラシック系の音楽では、
拍の長さが一定ではないものも
ありますよね。
リット(ritardando)したり、
アッチェレ(accelerando)したり、
譜面に記号がなくても、
微妙に早さを変えていることが多いんです。
それらのスピードの変化も、
演奏者全員が同じ感じ方で捉えられると
素晴らしい演奏になります。
(ミュージカルなんかもそうですね)
これは、一体感とでも言うのでしょうか。
とにかくハマった時には
大きなエネルギーになるのですが、、、
文字では伝えられませんね^^;
テンポは時間軸と合わせる
グルーヴは時間軸と異なった感じ方をする
矛盾しているようですが、
両方を体に入れ込み、
表現していくことで、
さらに表現力を高め、
ステップアップすることができますよ!